今回はロードバイク用のヘルメットを選ぶ時、私が何を基準に選んでいるかについて。
そして現在使用しているLazer Genesis Asian Fit modelのインプレッション記事です。
自転車事故の死亡原因ダントツ1位は頭の怪我
自転車を購入したら、次に必要なのはヘルメットです。
過去の研究によると自転車事故で亡くなったケースのうち、6割以上が頭部外傷を負っていたことがわかっています。加えて、致死率(死傷者数に占める死者数の割合)を比較すると、ヘルメットを着用していないライダーの致死率は着用していたライダーと比較して2.4倍にもなることがわかっています。
ロードバイクは下り坂になると時速70km以上のスピードが出ます。ヘルメットはロードバイクに乗り続ける限り必ず着用するようにしましょう。
さて、ではヘルメットを選ぶ時はどのような基準で選ぶべきか。
私は主に以下の4つの基準で決めています。
- フィット感
- 安全性能
- エアロ性能
- ファッション性
一つずつ説明していきます。
1.フィット感
サイズは最も重要な要素です。なぜならヘルメットのサイズは快適性と安全性に直結するから。
サイズの合っていないヘルメットは着用していて不快なのは当然です。加えて、大きめのヘルメットをかぶった場合、ヘルメットが前側にずれてくると視界を遮ることになりとても危険です。
ヘルメットはとにかくフィットするものを選びたいですよね。さてどうやって選ぼうか。
ご存じの方も多いと思いますが、頭の形には種類があります。頭蓋骨を上から見た時、横と縦の長さのの比をCephalic index(頭長幅指数)とよび、以下の簡単な式で求められます。
頭部の横幅 ÷ 頭部の前後幅 × 100 = 頭長幅指数(%)
ご自身で写真を撮って図ることも可能です。
そしてこの頭頂幅指数は大まかに以下の3種類に分類されています。
長頭型(指数75以下)
中頭型(指数75~80)
短頭型(指数80以上)
日本人(3歳時)の平均値は83であり、多くの日本人は短頭型に分類されます。一方、コーカソイド(白人)や黒人は中~長頭型に分離されることが多くなります。
さて、自転車競技は欧州を中心に発展したスポーツです。この歴史上、自転車グッズはヨーロッパにルーツをもつ人種の体型に合わせたものが多い傾向にありました。
そのため、ヨーロッパ人に多い中頭型に合わせたヘルメットを短頭型の日本人が着用すると、こめかみの締め付けがきついけど前後がちょっと余る…ということになるのです。
しかし、昨今のアジア全体での自転車ブームもあり、各メーカーがアジア人向け商品を開発するようになりました。ヘルメットの場合、アジアフィット(Asian Fit:AF) と表記されているものはアジア人向け商品、つまり短頭型に対応されたモデルです。
自分の頭の形がわからないと言う方は、実際に頭の写真を撮ってみて、この頭頂幅指数を計算し、自分の頭形のタイプを調べてみると一つの参考になります。
2. 安全性能
Amazonでもたくさんの安いヘルメットを見つけられますが、安全性能はどうでしょうか。
ヘルメットには安全基準をクリアしたものを選びましょう。以下は主に自転車ヘルメットで採用されている安全規格です。
SG規格:一般財団法人製品安全協会が定めた安全基準。
JCF公認:日本自転車競技連盟(JAPAN CYCLING FEDERATION)の安全基準。
CE規格:EU内でで流通させるのに必要な製品基準
レースやライドイベントに出る場合、JCF公認やCE規格のヘルメット着用が義務づけられているものがほとんどです。出られる予定がある方は最初からJCF公認やCE規格のものを購入しましょう。
3. エアロ性能(必要であれば)
いろんな記事でも触れていますが、自転車競技で一番邪魔になるのは空気抵抗です。速く走るのも、楽に走るのも、空気抵抗をいかに減らすかが大切です。
空気抵抗を減らすためにせっせと自転車に課金をしてしまいがちなのですが、こんなデータがあります。
時間をお金で買う — どのエアロパーツが一番効果的?
Buying Time: Which Aero Equipment Offers the Most Benefits?
https://www.active.com/cycling/articles/buying-time-which-aero-equipment-offers-the-most-benefits
世の中に出回る”エアロ”商品の中でどれが一番実際にタイムを縮めるのか検証した記事です。結果は以下の通り。
TTスーツ -134sec
エアロバー -122sec
エアロヘルメット -67sec
エアロポジション -56sec
フロントホイール -42sec
リアディスク -29sec
シューズカバー -30sec
エアロフレーム -17sec
みんな大好きエアロフレームよりも、エアロヘルメットのほうがTTのタイムに寄与する要素が大きいんです。頭は前方に位置しているので、ヘルメットが受ける空気抵抗を減らすことはタイム短縮に大きく寄与するのも不思議ではありませんね。ヘルメットにエアロ規格を求めるのは非常にコスパの良い選択だと言えます。
4. ファッション性
自転車に乗るときは常にかぶるものなので、絶対にお洒落なものじゃないと嫌です。
さて、現在愛用しているGENESIS Asian Fit, SHIMANOさんから提供いただき約半年着用しました。感想を言うと、フィット感、軽さ、涼しさは言わずもがな、このファッション性が特に優れており、オシャレライダーにもオススメできると感じたのでご紹介します。
髪型を邪魔しない
通常のヘルメット、頭のサイズを調整するダイヤルは主に後部についております。
しかしこのgenesis,この調節ダイヤルが頭頂部についているんですね。
つまりロングヘアの場合、縛った髪を後ろから出しても邪魔にならないんです。
これ、地味なんですがめっちゃ嬉しい機能。
ロングヘアのローディの方はまとめ髪にして乗られますよね。その時に高い位置でお団子やポニーテールにしてもぶつかりません。これはおしゃれ好きローディーにはたまりません。
ピアスの邪魔にならない
私、ピアスが大好きでして。軟骨を含む耳全体に沢山穴が空いております。
しかし、ヘルメットをかぶる場合、サイドの出っ張りがピアスと干渉することがたびたびありました。
Genesisはサイドからみた時に耳の部分に少しゆとりがあります。このためピアスが全然当たらないんです。
色が渋可愛い
現在6色展開されていますが、私が使っているマットブルーは文字通りなんでも合う色なのです。
色としてはネイビーに近いつや消しのお色。青系統の服は勿論、オレンジなどの派手色にも相性が抜群。
レース用としても性能は抜群
もちろん、上記の1-3の基準もばっちりクリアしています。
GENESIS AF(ジェネシス アジアンフィット)は、その名の通り、アジアンフィット、つまり日本人に多い短頭型にフィットするように設計されています。さらにヨーロッパの安全規格であるCEをクリアしつつ、軽量化に成功しており、Sサイズでその重量はわずかに190g。LAZERアジアンフィットモデルの中で最軽量モデルとなりました。もちろんエアロパーツにも対応しています。
ヘルメットの寿命は3年
ヘルメットは使用頻度にかかわらず、素材の経年劣化により耐久度が落ちてきます。
使っていても使っていなくても、3年を目安に買い替えましょう。
参照:
Cephalic index of Japanese children with normal brain development
公式サイト
[…] 私はこうやってネイビーで統一するのにハマってます。(ヘルメットの記事はこちら) […]